『伝わったメッセージが伝えたメッセージ』
という表現がある。
これは、あなたに相手を不快にさせるつもりが全くなかったとしても…
『相手がそう受け取ったのなら、それはあなたがそう伝えたから』という意味だそうです。
残酷だけれど、1つの真理だと思います。
曰く、そういったズレにより生じる『不和』の殆どは、悪気があってされているものではなく、だからこそ注意が必要なのだとか。
『相手がそう受け取ったのなら、それはあなたがそう伝えたから』
厳しく(というか耳が痛く…)切り込んだ表現だとも思いましたが、その実、核心を突いているような気もするのです。
───言葉には『ズレ』がある。
不思議なもので、一般的に使われている言葉でさえ、人によって意味が異なることがしばしばあります。
それは個人個人が、言葉ひとつひとつに無意識に紐付けたバックボーンが違うから。
今まで培ってきた経験や価値観は、当然ながら一人一人違う……。
違いがあるからズレが生じ、ズレが悪い方向を向くと「不和」になってしまう。
不和はなかなか厄介さん。不快にさせられた側も、そのつもりがなかった不快にさせた側も。
解決策としては、「伝え方を工夫して未然に防ぐないし発生回数を減らす(よう努める)」か「生じた差異を後からフォロー(補足)する」しかないのかもしれません…。
「そんなつもりなかったのに!」と思う事があったとしても、相手が自身の言葉で傷ついた旨を伝えてきた場合は、謝った方が賢明でしょう。
気づいたのなら迅速に。
その人と今後も関係を続けたいのであれば……。
フォローしましょう、自身の言葉を。
時には謝る勇気も必要です。少なくとも、私はそう思います。
(閑話休題)
その一方で、殊TRPGにおいては、
その伝達の『ズレ』や『誤差』を逆手に楽しんでいるような面があると(勝手に)思っています。
「えっ嘘やろ?」「なぁんでそーなるのーーー!ww」と呟きたくなってしまうような『ズレ』自体をお互いに笑う。
それによって生えた設定。想定外のルート。
誤差を楽しむ。言葉の上滑りを楽しむ。
ズレちゃ困るようなところ(共通の認識が欲しい場面)では、詳細描写や補足が入るシーンはあるけれども……。
違うを楽しむあそび。
ズレに自由度が残されているあそび。
ちょっとおもしろいなあと思う夜でした。